近頃サウナ状態の倉庫(笑)
鉄パイプの丸イスって食堂なんかでよく見かける。
その脚部の構造って大体パイプをコの字曲げしたものを
十字に組んだだけのものがあるけど
この脚はサークルに曲げたものを座面受けとして
への字曲げしたパイプとを溶接でつないでいるようで
いずれの場合でも使っているうちに脚が広がってきて
ガタガタしてくる。
それを直して使い続けようと誰かが一脚だけひどい方を
丸鋼でつないでいたみたい。(若干ゆがんで付いているが・・・)
そんな2脚が手に入りさっそく手をつける。
↑上の写真が before 下が after
つなぎを取ってないほうにも同様に十字クロスに補強して
脚底のゴムキャップを脱がせて保管(また出番が来るさ)
代わりにベース鉄板を取り付け脚上部にも同じような穴あき加工済み鋼を溶接。
溶接後に全体の表面仕上げを終えこれだけでかなりのお気に入りに!
ココから普通に座面加工して革張りか無垢の木でオイルフィニッシュなんて
最初から想像のつくモノづくりは何処かのアンティークショップか
USED furniture shopにお任せするとして
こんないい表情のモノは今後触れる機会があるかもわからないので
さらにココから発展させたデザインや使い方を試すチャンス
それで出てきたのが1脚づつ使うのではなく
2つあるのも何かの縁となり長椅子にすることに・・・。
でも、こだわったのは鉄脚の全巾に対する板巾のバランスと脚の位置関係
造り酒屋の古材を使って
極端に脚をハミ出させるバランスにしました。
脚の十字クロス補強を上から見て『Xエックス使い』と『+プラス使い』
のセッティングの違いで全く違ったバランスの印象になります。
この長椅子を頭に描いている段階からすでに、また勝手に店主になっています。(笑)
今度は陶芸作家の作品を置く店主 (笑)
ずら〜っと器を並べてみたいけど
うちの倉庫には気の利いたモノなんてありゃしませんから
とりあえずなんかあるもん置いてみた(笑)
モノ造りをし続けていて自分の事がひとつ明確にわかってきたことがあります。
それは、什器が好きだって事。
でも、什器専門屋さんのありがちな什器ではなくて
その店主独特のセンスで何でもない普段使いのモノに
クローズアップさせたいモノをディスプレイさせたり
え?これ何のどこの部分を使った什器なんだ?
それとも、このモノをディスプレイするためだけに作ったものなん?
とか、雑誌でよく見かける ベッドのスプリングを天井から吊り下げたり
壁にまるで棚板のようにスプリングを細く切って固定して
古書やポストカードをディスプレイするような、
(これって、東京目黒のユトレヒト UTRECHTさんの事やけど一度は行ってみたい)
そういう感覚・・・がものすごく好きなんやと。
そんな誰かの為の特殊な状況にあわせて作られた特別なモノは
実は、きっとその他の人にとってもそれがすごくカッコよくて
自分の身の回りで普通に使いたいと思うような事が
たくさんあるんだろうと。
それが全てではないし、全ての人に受け入れられるモノではないけど、
そういうモノがひとつでも多くできたらいい・・・
この長椅子も違う使い方をする前提で作っているんだけど
まだ、写真が撮れてないので
つづく・・・